40代の「お腹は問題ない」は本当に安心?
大腸カメラを一度考えてほしい理由
「特に症状はないし、健診でも引っかかったことはない。まだ大腸カメラは早いかな」――そう感じている40代の方は少なくないと思います。
でも少し立ち止まって、次の3つのうち当てはまるものはないか確認してみてください。
「症状がないから大丈夫」と思っていませんか?
大腸ポリープや、早期段階の大腸病変は、自覚症状がほとんどないまま経過することが多いとされています。「お腹が痛い」「便通がおかしい」といった変化が現れたときには、病変がすでにある程度進んでいる場合もあります。
症状がない時期に受けることに、大腸カメラの意義の一つがあると考えられています。
便潜血検査を毎年受けている方へ
健康診断の便潜血検査は、40歳以上の大腸がん検診として大切な標準的検査です。毎年きちんと受けることには、十分な意味があります。
陽性が出た場合は、自己判断で様子をみたり、翌年の便潜血検査を待ったりするのではなく、大腸カメラによる精密検査を受けることが重要です。
一方、陰性だった場合も、血便、便通の変化、便が細い、残便感、腹痛、貧血などの症状がある方は、便潜血検査の結果にかかわらず、消化器内科への相談をご検討ください。
「血便は痔だから」「下痢や便秘はいつものこと」と思っていませんか?
血便に気づいたとき、多くの方が「痔だろう」と自己判断されます。実際、痔による出血は珍しいことではありません。しかし血便の原因は痔とは限らず、大腸の病変からの出血である可能性も否定できません。自己判断で様子をみるよりも、一度消化器内科に相談していただくことが安心です。
また、「便秘や下痢はもともと体質だから」と長年やり過ごしている方もいらっしゃいます。慢性的な便通の変化や、便が細くなった・残便感が続くといった変化がある場合も、検診の時期を待たず受診を検討してください。腹痛や貧血が続く場合も同様です。
40代で一度、大腸カメラを検討してほしい理由
大腸ポリープは40代以降から見つかりやすくなるとされており、消化器内科では40代での初回検査を勧めるケースが多くあります。「全員が必ず受けるべき」というものではありませんが、特に次のような方は早めのご相談をお勧めします。
- 家族(親・兄弟姉妹)に大腸がんや大腸ポリープを指摘された方がいる
- 便潜血検査で陽性が出たことがある、または未受検である
- 血便、便通の変化、便が細い、残便感、腹痛、貧血など気になる症状がある
- 40代を迎えたが、これまで一度も大腸の検査を受けたことがない
上記に当てはまらない方も、「一度受けておきたい」と思ったタイミングが、検討を始めるよいきっかけになると考えています。
「怖い」「つらそう」というイメージについて
大腸カメラへの不安として「痛そう」「恥ずかしい」という声はよく聞かれます。当院では鎮静薬を使用した、苦痛に配慮した検査を行っています。鎮静薬の効果には個人差がありますが、うとうとしたままで検査を終えられる方が多くいらっしゃいます。
また当院では女性医師が内視鏡検査を担当しています。「男性医師には話しにくい」「できれば女性の医師に診てほしい」とお考えの方は、その点もそのままお伝えください。
まず相談することから始めていただけます
大腸カメラは、症状が出てから受けるものでも、覚悟を決めて臨むものでもありません。「気になることがある」「一度確認しておきたい」という段階で相談していただける場所でありたいと思っています。
40代を迎えた方、気になる症状がある方は、消化器内科への受診をご検討ください。検査の必要性や準備の内容も、受診時にご説明しています。
